ジョエル ホワイト

  ボートビルダー・設計者、そしてセーラー
ニューイングランドのヨッティングやウッドンボートに興味が深まり、知識も高まってくると、やがて
自然とジョエルホワイトの名前にたどり着く。ジョエルホワイトは高名な作家で詩人の息子として
1931年に生を受け、ボートビルダーとして、
設計家としてブルックリンボートヤードを起こし、数々
の名艇を世に送り出した。
私がジョエルホワイトに辿りついたのは、日本の市場でも受け入れられ
やすいクラシックなスタイ
ルで小型の比較的安価なニューイングランドスタイルのヨットを探していて
<ブリッジスポイント24
>というFRP製のロングキール艇に目が止まり、その艇の設計がジョエル
ホワイトであった。

<ブリッジスポイント24>は彼自身のために設計されたヨットで、プロダクション化されたFRPモデル
とはデッキの形状が異なり、いわゆるハラショフスタイルのデイセーラーとして造られた。この
艇は彼
の設計の中期から後期に移行するターニングポイントになったように思える。この艇は現
在でもFRP
モデルが販売されており、ジョエルホワイト自身の艇のスタイルで木造でカスタムメイド
も可能です。
私は残念ながらブルックリンボートヤードには行った事が無く、機会があれば是非訪
問したいと願って
いる。

ジョエルホワイトは、ハラショフの設計を尊重し尊敬する後継者の一人で著名な12 1/2(ツエルブハーフ
と呼んでください。)の設計変更版として<フラットフィッシュ>を設計している。このような再
設計はニュ
ーイングランドではインタープリテーションと言われている。直訳では通訳であるが、元
設計のスタイル
と良い所は残し、新しい設計者の元設計への解釈と改良を反映させるという意味
だと思う。<ツエルブ
ハーフ>はジョエルが子供のころから帆走を学び、その艇を終生手放す事
がなかったという。
この艇はディープキールにトランサムラダーであるのに対し、<フラットフィッシ
ュ>は、キールセンター
ボーダーで、トレーラーでの移動などにも利点がある。両者はクラス協会
では同等に扱われ一緒にクラ
スレースが楽しまれている。ちなみにハラショフの場合、モデルに付
けられる12 1/2等の数字は水線長
を表し、この艇の場合の全長は16フィートの艇となる。
ニューポートに行って、高名なJボートである<エン
ディバー>を見て興奮し、その後近くに留まっ
ていた70フィートぐらいの見事な木造艇に気が付いた。
それが今考えるとジョエルホワイトの最
終設計艇で2隻造られているW-76クラスであった。また、休憩して
いると一隻のスループが振り
回しの係留艇をぬって開けた水面でメインセールを揚げて帆走を開始した、
その艇は同じくWクラ
スのW-46であった。(このコラムのタイトルページのバックの写真がその時のものです)。

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最後の設計艇W-76 クラス 

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ジョエルホワイト 本(英文)紹介